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yasokawa4649
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『日常生活のすぐ隣にあるファンタジーを描きたい』カンヌ映画祭ショートフィルムコーナーで3回上映、インドの国際映画祭では最優秀賞を受賞された、障害者の方を専門的に映画化されている八十川勝監督をお招きして、お話しをお伺いしました。

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障害者の方を専門的に映画を作られているのは何故ですか?

うちの親父が障害者で幼い頃から障害者に対するイメージが世間と違うものを僕自身が感じていたんです。

健常者の方の障害者の方のイメージは目が見えないから映画が楽しめないだろうとか、耳が聞こえないから音楽に興味がないだろうとか思うんですけど、そうじゃないんです。

目が見えないなりに映画やドラマの楽しみ方はあるし、耳が聞こえないなりの音楽の楽しみ方があるんです。
ただ、実際に障害者の友達がいないと、そういう話は出てこないじゃないですか?

皆様が触れる障害者の映画やドラマは健常者の目の見えない人の発想で作られているんです。

目の見えない人の家に犯人が隠れ住んでいたサスペンスや映画とかあるんですけど、アイデアの発想の元が目の見える人からスタートしてるなって思う作品が多いなって。それが嫌で昔からずっと思っていたんです。

なんか、ほんまかなー?って、当事者が本当はどう思ってるんだろうって想いがあって。

ただ、実際に、僕がずっと描きたいなって思ってたものは、何て言うんでしょう。

普通の彼ら彼女達の日常、むしろ、たまたま、そのうちの登場人物の1人が目が見えなかっただけの話として、それで、普通の映画を僕は描きたかった。

そう言う映画って結構さがしたんですけど、世界中で両手で数える程しかないんです。

大抵は、サスペンスだったり、スーパーヒーローものだったり、座頭市みたいな感じが多いんです。

視覚障害者、聴覚障害者と向き合って作った映画って本当に少ないんです。

八十川監督のこだわりって何ですか?

なんか、障害者ネタの映画とかドラマとかTVとか、障害者が頑張ってるっていうのが結構多いなって思うんですけど、あれ、あまり好きじゃないんです。

その、なんか、上から目線みたいな感じで描かれてる映画ってあまり好きじゃないんです。

障害者だから頑張っているって目線が、ちょっと彼ら彼女達を知らないから出る発想だと感じます。

例えば、たまたま視覚がないけれどそれ以外の能力が僕達より遥かに優れている。

それを知った時、結局、なんていうのかな、上から目線とかではなくて僕がイメージしたのは、そう言った世界の住人なんだって気がしたんです。

例えば目で見るんじゃなくて目、以外で感じる住人、僕にしてみたら、それがファンタジーなんです。

本当は身近な世界なんですけど、意識を向けてこなかった、知らなかったファンタジーの世界なんです。

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「夏の光、夏の音」はどのような映画ですか?

視覚障害者と聴覚障害者の恋愛。

健常者の人達からは、それは無理だと言われました。笑

でも、視覚障害者と聴覚障害者の人達に聞いてみると、それは、できるんじゃないかって、両方ができるんじゃないかなって言うんです。

健常者はみんな無理と言うんですが、視覚障害者の方、聴覚障害者の方はその恋愛は可能性を感じられると。

我々は五感があることを前提で行動しているから、五感がないときのことを想像しづらいんです。

でも、言ってみれば耳の聞こえない人でも普通に日常生活を送ってるし、目の見えない人達も我々と同じ生活をしていると言うことに我々が視覚がない状態でも、もちろん、失っている部分はあるんですが、それを補っていきていくことができるんです。

そんな、視覚と聴覚、『見えない』と『聞こえない』。日常のすぐ近くにありながら、健常者にとっては想像の遥か向こうにある別世界となってしまいがちな障害者の感覚、彼らの『世界』を2人の主人公の夏を通して描いています。

障害者の日常は私たちのイメージと違うのですか?

実際に視覚障害者の方の家に遊びに行くと、料理を作って出してもらえます。当たり前の話なんですけど普通に台所でシャシャシャって感じで作りはるんですよ。

何事もなかったように僕の目の前に料理が出てくるんです。

他にも視覚障害者の方はテレビも楽しんで見ます。

女性の方は、人前に出るときは化粧をしないと恥ずかしいと思っています。

また、ナンパをしてる方もいます。僕も本当に知らなかったんですが、目の見えない人ってメンクイなんです。ナンパができた時、その女の子の声で可愛い子かどうか判断できるそうなんです。

筑波の盲学校の女の子と話した時に、どんな人が好きか聞くと、やっぱり、鉄板でジャニーズの誰々が好きと名前がでてくるんです。

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次の作品もすでに考えられてるんですか?

次の作品は名古屋の社長さんの半生を描いてる作品で、障害者の要素はないんですが、今までと全く違う物を描いてみようと、僕の中ではチャレンジなんです。

幼い頃、親に捨てられてた主人公が一代で大会社の社長になる話で、その社長さんと意気投合して映画にしてみようかって話になって、実はそれも公開目前です。

あとは、ある障害者から私に連絡がきまして、映画化してくれないか?って話がきたんですね。話を聞いてみたら、これは映画化してもいいなって思ったので、実は次の映画も準備しています。

筋ジストロフィーって病気知ってますか?

あの、全身の筋肉がどんどん衰えていく…その当事者からメールがきたんです。

彼自身が本を出版してるんですが、本を原作に映画を撮ってもらえないかって話になって…この筋ジストロフィーの彼がめっちゃアクティブで、これが面白くて、全身の筋肉が衰えて動けないんですけど、ネットをとにかく使いこなしててやりたいことをやりまくってる人なんですよ。

例えば、本を出版してたり、音楽の作詞を書いてCDにしてたり、イベント企画してやっちゃったりとか、その流れで僕に映画にしないかって話がきたりとか…

この人ちょっと面白いなって、普通、全身の筋肉が衰える病気って健常者が勝手に想像したら、もちろん、周りの家族の大変なことも聞いてるので、ただ、そこよりも彼自身がこんだけアクティブに行動してるところにスポットを当てて作品を作りたいなって思ったので、で、言ってみれば変な言い方だけど、彼は希望だなって思ってて、その全身がそういう状態で動かないんですけど、ただ、そんな彼でも色んなやりたいことを実現していっているんで、なんだろう、ただの障害者じゃないなって思ったのと障害者が頑張るって映画ではなくて、むしろ、我々に希望を与えてくれる作品になりそうだなって思ったので、彼の映画は分かりました!って引き受けることにして、あまり表には出してたいんですが密かに進めています。

どんなことを届けたいですか?

視覚障害者や聴覚障害者は能力がないと思っている健常者が多いなって思ってて、健常者の想像で考えるとそうなっちゃうんですけど、もっともっと彼ら彼女達の可能性を知ってほしいなって思っているんです。

特に今回に関しては、「夏の光、夏の音」の主人公の目に見えない女性が喫茶店の店員をしている設定なんですけど、実際に彼ら彼女達と触れないと喫茶店の店員ができる発想が浮かばないと思うんです。

全盲の人が喫茶店の店員をできるわけないじゃんって言うのが多くの健常者の人達のイメージだと思うんです。

実際に彼ら彼女達の話を聞いていると全然できるなって、あまりにも複雑な形をした喫茶店はどうかと思うけど、普通の喫茶店なら全然できるなって…

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なので、映画の上映に合わせてコラボカフェを盲学校の生徒さんとやろうって話も出てたんですよ。コロナの影響で出来なくなりましたが…せっかくできるのに、彼女達もコラボカフェの企画がコロナで無くなってしまったのは残念がっていましたが…

見ていただきたいのは、健常者の方にこう言う世界なんだよ、普通に喫茶店に立てるんだよって言うのは伝えたいなって…健常者の勝手なイメージは取り除きたいなって。

魔法の絨毯じゃくても、超能力じゃなくても、案外日常生活のすぐ隣にそう言った世界あったり広がったりするんです。

それで盲学校の中も知らない世界って言うか、ファンタジーだと思ったし、聾学校(ろうがっこう)もそうだし、健常者のイメージで考えたらあかんなって、障害者は、優れている点が多いってことが伝わってもらえたら嬉しいです。

僕が描きたいのは、そういった『日常生活のすぐ隣にあるファンタジー』なんです。

川西 アキラ

ビジネス交流会「ジモラバ」をメインに運営しています。2020年の12月から企画していた、風の時代のサードプレイス「XROSS」も軌道に乗り、毎月1回のクローズドの交流会も好評を頂いています。2021年6月からは、コミュニティーの質を追求する「BPO」の運営にも参画することになりました。マーケティングセミナー講師や、WEB制作講座の講師などをしています。

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KAZUKI/谷口健太郎
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北原 夕/石川麻衣

ある日あなたは私の前に、
別世界のドアを開いた。

視覚障害を持つ喫茶店の店員・麻衣とろう者の青年・健太郎の二人の主人公がおりなす夏の物語。神戸・明石・三田など兵庫の美しい夏の風景を舞台に、さわやかな感動の風が吹き抜けます。

本作は、視覚と聴覚それぞれに障害を持つ人へ監督自らリサーチを行い、日常のすぐ近くにありながら想像の遥か向こうにある世界となってしまいがちな障害者の感覚や彼らが捉える"感性"を繊細にすくいとり、丁寧に描いた作品。2020年、インド国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した八十川監督渾身の最新作。

Story
喫茶店で働く全盲の女性・麻衣のもとに、ある日不愛想な客がやってきた。 健太郎という若い男、彼は耳の聞こえないろう者だった。 「見えない」と「聞こえない」、二人の世界は決して交ざり合うことなどないと思った麻衣だが、 あることがきっかけで少しずつその距離は縮まっていく。店長の智子や常連客に見守られながら 「できないこと」による隔たりをこえていく、二人のひと夏の物語。

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